『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)負荷領域のデジャヴ』〜物語構造から心理構造の再構築へ〜

2009年にXbox 360用に発売されたコンピューターゲームで始まり、2011年にTVアニメが放送され話題を呼んだ「STEINS;GATE」(以下シュタゲ)の劇場版アニメです。

この白線に意味がある。。
この白線に意味がある。。

僕は家にテレビが無いので、TVアニメはよっぽど有名になったやつとか自分が気になった番組しか観ないのですが、友人からシュタゲのTVアニメを鬼のように勧められ、渋々24話もあるシュタゲに手を伸ばしました。…まさか、あんなに面白いとはその時知る由もなく。。。
・TVアニメのストーリー

秋葉原を拠点とする発明サークル「未来ガジェット研究所」のリーダーである大学生、岡部倫太郎は、研究所のメンバーである橋田至椎名まゆりと共に、日々意味のない発明を繰り返していた。岡部はある日、天才物理学?少女、牧瀬紅莉栖(クリス)と出会う。そして岡部たちは研究所のくだらない発明品の1つがタイムマシンとしての機能を備えていることをみつけ、登場人物の過去を変えていくのだが・・・。

いわゆるタイムリープもので、アニメで有名なのだと細田守監督の「時をかける少女」ですかね。
しかしシュタゲは1話から24話まで徹底的にシナリオが計算されていて、展開や伏線は勿論、キャラクターやセリフひとことまで余すことなく回収され発展する。
正直6話くらいまではタイムマシンが動き出さず、退屈かも知れないです。
11話まではタイムマシンで過去を変えていく過程が面白くテンションが上がってきます。
そして12話で急展開し、そこからは目が離せなくなります!!
11話までの楽観的タイムリープモノから一転、それまでの事件が全て伏線と化し、先が全く読めなくなるでしょう。普段深夜アニメとか、あまりこの手のアニメを観ない人ほど驚きと興奮が起きると思います。(そう、僕のことです笑)
メメントとかダークナイトのノーラン監督の映画の裏切り方とかが好きな方はド真ん中では無いかと思います…多分。
更にいうと、僕はレンタルビデオ店で1〜9まであるシュタゲのDVDを1〜5まで借りました。話数で言うと1〜13話まで収録されていますが、5枚目を見だした時点で夜の1時。。
気がつけばよかったです…最寄りのツタヤが2時で閉まることを……\(^o^)/オワタ

 

劇場版『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)負荷領域のデジャヴ』について

さて、前置きが長くなりましたが劇場版です!
・・・はっきり言おう!裏切られます!!
まさに、良くも悪くも!!!
TV版では、ラストまで超劇的展開を見せつけ、完全な有終の美を飾ったシュタゲ。まさにジェットコースターであり、完成したルービックキューブ、寸分の違いもなくはめ殺された宮大工のワザ、とでも言うようなイメージから一転。
主人公がクリスになり、展開そのものの面白さに重きをおいたストーリーから、とても情緒的なストーリーへと変わっています。あの劇的展開であっという間に過ぎ去った昔をもう一度掘り起こしつつ、岡部とクリスの内面へと迫る旅でした。たとえばそれは戦争に行った兵士が、帰還後にその時の事を思い出し、戦場とは何だったのか?あの時の自分とは何者だったのか?どういう思いであそこに立っていたのか?と内省し、振り返ることに似ているかもしれません。
現実世界でも、大きな事故や災害、そして戦争など、生命が脅かされたり、人としての尊厳が損なわれるような多様な原因で、それが過ぎた後もPTSD(心的外傷後ストレス障害)が発症することがあります。勿論シュタゲの中ではそのような言及はありませんが、TV版で幾多の悲惨な場面を見てきた岡部は、恐らく相当な心的外傷を受けており、それが今回の劇場版の要です。
そういう意味ではこの劇場版は、心理的負荷に着目し、TV版で完成した物語構造だけでなく、心理的構造の再構築を目指したものであり、TV版からの総括にはふさわしいストーリーだったのではないか、と思います。

てか劇場版のほうがトーンダウン、スケールダウンしてる作品て僕はあまり見かけません。有名どころでいえば、クレヨンしんちゃんや名探偵コナン、ポケモン、エヴァ、など、劇場に持って行くと大抵世界的陰謀などが出てきて、大風呂敷広げますよね笑。別にそれはそれでいいんですけどね、なんか急に違和感あるっていうか、劇場版ならぬ激情版みたいな…ええ。

そんなわけなので、いきなり劇場版だと面白くないかもしれませんが、観たことのない方には是非、TVアニメから見て欲しいと思います!損はしません!!

 



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