富士通が本気出した「合コンあるあるCM」が色々やばい!

富士通さんの合コンネタを使ったWebCMが話題みたいなので、取り上げてみます!
WebCM×恋愛ネタといえば僕の代名詞なんですが(黙れ)、このCMは合コンでの様々な事件(事故?)に遭遇する確率を3分半ほどのWebCMにまとめております。落ちは一度観てからネタばらししたいので、まずは観てみましょう!

 

 

さっきは大口叩きましたが、僕自身は合コンはガチで数える程度しか行ったことはないのです。なんていってもただでさえ人見知りなのに、目の前に三人も四人も知らない女の子がいたら、なんか精神状態が壊れかけのレディオくらい不安定になるので、苦手です。

そんなことは置いといて、熊切あさ美さんをキャスティングしてくるあたりに、非常になんかこういい意味でディレクター魂を感じるものがあるんですが、そこも置いておきましょう。
大きく3つの論点を書きたいんですが、まず1つ目がWebCM=広告としての簡単な構造です。

2つ目が内容そのものの面白さや演出についてです。

そして3つ目が合コンについてです。

僕が一番言いたいことは3つ目…じゃなくて2つ目なんですが、とりあえず順をおっていきましょう。

じゃまず1つ目、「CMとしての構造」についてです。

一番おもんない…一番大切な部分ですね。
こちらの動画、僕はYouTubeのTrueView(動画再生の冒頭に流れるやつです)で観ました。個人的には職業柄というかそういう意味で全部観ました、しょうがなくね、しょうがなくです。合コンネタというキーワードによってまんまと観たとかそういう言いがかりはやめてください。
さて、この動画の構成を観てみます。

・最初の5秒
「リスクの確率〜熊切あさ美の合コン篇」というテロップとともに、熊切さんのセリフ「よし、今日は絶対き」までが強制視聴の五秒間です。起承転結の起ですね。
テロップで出た内容と視覚的インパクトが視聴者にはインプットされます。
ここまでの文字映像情報で考えられるのは、リスク、確率、合コンでの話、熊切あさ美が主人公、35歳女性が主人公、まったりとしたテンポ感のBGMなので若干まったり印象、Fujitsuの動画、くらいかなと思います。
これらの情報を統括すると、合コンに興味があって、状況を自分ごと化できる層、すなわちメインターゲットは20代後半から30代後半の女性、さらに同年代の男性かなと思います。

・5秒〜2分30秒
ここまではひたすら合コンでのあるあるネタに関する確率がドンドン出てきます。起承転結の承です。
いわゆるコンテンツとして面白タイム。どこで調べたかわかりませんが、合コンに既婚者が来る確率や、トイレが壊れている確率など、2分半近く広告とは直接関係のない情報が続きますが、最初の方で離脱しなかった場合は結構面白がってここらまでは観てしまうのではないでしょうか。若干言いたいことはあるので、それは2つ目で。

・2分30秒〜3分
合コンを失敗した熊切さんが、PCでの出会い系に手を出してPCが変なことになる状況です。起承転結の転ですね。
ある意味よくある状況というか、フィッシングサイトや嘘のウィルス感染しましたウィンドウなど、PCにあまり詳しくない人が、危ないサイトに行った場合に現れる「あるある」的な状況が続きます。

しかしここでもまだ何の広告かは判然としません。

・3分〜3分20秒(ラストまで)
ようやくセキュリティについての提言がなされ、Fujitsuのウィルス対策入りのFMVのPCのCMだとわかります。起承転結の結ですね。
おおよそここまで観た人はなんとなく最後まで観てしまうんじゃないでしょうかね。あ、PCのCMなんだと思いつつ、それはそれで面白い展開だったな、と思うように作られています。
僕は正直いってセキュリティソフトのCMだったかなくらいな印象でした。3回観てようやく、あ、PC本体のCMなのねと思った感じです。
広告業界でない30代女性に観せたところ、内容的には面白くて観てしまう、といいつつ、商品訴求が始まった時点であ〜ウィルスね、と言って観るのをやめてしまいました。で、「何のCMだったかわかる?」と聞いたところ、「え、ウィルスでしょ?」との回答でした。メーカーは?「…わかんない」こんな感じでした笑。

さて、CMとしての構造はざっくり言うとコンテンツ型です。直接的に商品のイメージやメッセージや使用感などを伝えるのではなく、コンテンツとしての面白さで視聴者を惹きつけ、やらしくなく広告を乗っけるやつです。
ネットには広告らしい広告そのものを観るのも嫌!目の敵にしている!みたいな新選組と討幕派くらいの嫌悪感を持っているユーザーもいます。そんなユーザーや、YouTubeの広告に若干うんざりしている層に、世界の中心で商品を叫ぶ思いを抑えつつ、でも思いを届けたいから、あくまで面白いコンテンツにして、商品の訴求はそこまで深くはないけど印象に残るように作っています。

いいぞ、もっとやれ!

あ、他社のコピーでした、すみません。でも日清も(バラすんかい)TVでコンテンツ的なノリを意識はしてますよね。なんかわかんないけど面白いですよね、ちょっとたまにやり過ぎてイラッとしますが、イラッとした分印象に残るっているもうなんだかわけがわからない状況です。

 

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では2つ目、内容そのものの面白さや演出についてです。

いい部分は上記で言ったようなコンテンツとしての面白さです。しかし正直もっと面白くテンポよくできたのではないかな、というのが感想です。
テンポ感がまったり過ぎて、僕みたいなせっかちな人間は最後まで観てられません。コンテンツ強度=面白さがあればあるほど特にテンポなんて気になりませんが、若干合コンあるあるネタの強度が薄く、さらにBGMのまったりした感じも相まって、失速感が否めないかなと思います。
少し前に流行った、峰なゆかさん原作のドラマ「アラサーちゃん」観た時も思ったんですが、内容は面白いのにテンポ感がわるくて、あるいは作品と合っていなくてそれだけで面白さが失われるのはもったいないことです。あくまでこれは僕の感想ですが。

テンポ感は非常に大切です。テンポ感というのは演出家にそれぞれ個性があって、結構骨身になっている分、いじりにくい要素です。客観的に観て、いかに最適なテンポ感やリズム感を生み出すかは現場での芝居と編集にかかっています。テンポが良すぎても入ってこないし、悪すぎても興味を失う、しかも観る人によって評価が結構異なります。クライアントの意見でも担当者によってかわることが多いので、難しいところです。
カット割りとかは無駄がなく、且つわかりやすくて好きです。サティのグノシエンヌ第1番が流れる中、最後の俯瞰ショットがくるくる回ってみたいな、古典的ミステリーっぽい終わり方とかもいいですね。

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いよいよ、3つ目の合コンについてです。

というかこの動画の合コンについてのプロファイリングを通して合コンとはなんなのか、ということを分析してみました。恐らくこのFujitsuのCMを最も掘り下げて勝手に考えたのは私になるはずです。
一番最初に述べたようにわたくし、合コンにほんとに数える程度しか行ったことがありません。ずっと会社員でもなかったし、とにかく周りに合コンをする人間がリアルにいませんでした!合コンに誘われない人生だったのです!
そんなことは隣の晩ごはんくらいどうでもいいんですが、合コンといえばこんなサイトが一時期流行りました。

【永久保存版】神々の合コン術【史上最強ノウハウ】

これです。永久保存版、神々、史上最強ノウハウ、など謎に珠玉のワードが並んでいます。例えば既婚者と言えども、こんなタイトルの記事を読まずしていられるでしょうか。そして実際僕は合コンに初めて行く前に、スマホに穴が空くほどこの記事を読み込んで、見事その合コンで玉砕した思い出があります。生兵法は大怪我のもとです。

さて、この動画の合コンでは誰が一体幹事だったのでしょうか?恐らく状況から考えて、男性陣は無職と元カレを除いた、ゲロを吐いた彼か、最後に会計を司った既婚者です。最後に会計をした彼は、気を張った幹事が飲み過ぎて潰れたから会計をしたものと私は判断しました。飲み過ぎた彼は初期位置も端ですし、恐らく彼が幹事です。合コン中に飲み過ぎて吐く男が幹事を務める合コンに、果たしていい相手が来るのでしょうか?
逆に女性陣の幹事はだれでしょうか?勿論元カレを呼ぶはずがない熊切あさ美さんではありませんね。トイレ後に既婚者といちゃついていた地味めな子も、可能性としては低いでしょう。既婚と公にイチャつくなど、その後の女性同士の評価を無視した大胆な行動です。したがってあまり合コンに来ない、あまり評価を気にしないタイプ、さらに合コンぽくない服装なので個性的なタイプ。このタイプが幹事をするようには思えません。豹変したゆるふわ女も好き勝手やるタイプなので幹事には向いてません。恐らく幹事は無職とできていた派手目な女性でしょう。座っている初期位置的が端なのにも頷けます。
しかし女性陣の陣営を見ていると明らかに統率がなっていません。ファッションの系統もバラバラで、クズ男子メンバーにでもいちゃついてしまうレベル。恐らくこれは急ごしらえのメンバーで、男性陣も神々の合コン術によれば、チームとして勝つ気のないメンバーです。よってこの合コン自体が割と急遽組まれたものの可能性が高く、本気で恋愛対象を作ろうとしている人が行くべきものでは、そもそもなかったのです。
急ごしらえでも確率的にはいい男が来る可能性もありますが、女性幹事が信頼に値する人物でない限りかなり見通しが怪しくなります。

そう、この動画において熊切あさ美さん演じる主人公は、開始前からかなり高いリスクを背負ってしまっていることになります。ラストに合コンで失敗する確率86%と出ますが、これは事前の状況判断とリスクヘッジを行わず、なし崩しに合コンに行っているからにほかなりません。
動画で最後の方に、イケメン元カレが傘を持って現れて、「元カレとよりが戻る確率…」と出る展開がありますが、元カレは金貸して、と言い放ちます。
というかよく考えたら、主人公はこんな男が元カレで、彼氏候補として顔はいいけど中身が微妙なのを選んでいるから、35歳独身で合コンに行く羽目になっているんじゃないかと思ったのは私だけでしょうか。

ものすごい勢いでフェミニズム団体から抗議が来そうですが、抗議をするなら合コン会場でぜひお願いします。
というわけで今回は、両成敗でお別れしたいと思います、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 



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