28歳男子が、少女漫画誌「FEEL YOUNG」を一年読み続けて思ったこと!2013夏(後編)

feei young フィールヤング

前回のエントリー「28歳男子が、少女漫画誌「FEEL YOUNG」を一年読み続けて思ったこと!2013夏(前編)」の後半戦を書いていきたいと思います。他に気になっている作品に触れながら、総合的にFEEL YOUNG(以下FY)を読んで思ったことをまとめたいと思います。
今回も僕の独断で五段階で星の評価をつけようと思う!3つの視点を用意してみた。
①男性が読んで面白い度(星が多いほどおすすめ)
②恋愛マニュアルに使えそう度(星が多いほど使える。少ない場合は真似しないで欲しい笑 言っとくが基本使えないよ笑)
③好き嫌いがわかれる度(星が多いほど好き嫌い分かれる)

・「あなたのことはそれほど」 いくえみ綾
もはや少女漫画界では大御所たる、いくえみ綾さんの作品。僕は「いとしのニーナ」しか読んでないので、傾向などはわからないので、純粋にこの作品についてです。
話は、あまりイケメンでないクマみたいな夫と結婚した美都が、中学時代に好きだった有島と再会し、W不倫になり関係を持ち続けているのだが…というものです。美都は僕からすれば感情型女性の典型みたいで、浮気相手との逢瀬に一喜一憂するのを夫の前で隠せない、風呂場に携帯持って入る、など隠すという戦略もないです。
服装は今時の言葉で言うと清楚系ビッチ。恐らく自分の綺麗さの賞味期限が(イヤな言い方ですが)切れていないことも、自覚的。美都の夫は遂に彼女に対して浮気がバレているのを暴露しますが、彼女を愛していますし、彼女はその暴露によって改心したかに見えたところで最新話が終わりました。
しかし、このような女性がそのようなカタチで改心するとは僕は思えず笑 一時の感情でそう思っても好きな男を前にして理性を抑えられるかは疑問ですね。
いい事か悪いことかはわかりませんが、美都は母性を獲得しないまま女性をエンジョイしている、とでも言うのでしょうか。有島の生まれたての子どもを潰れそうと揶揄します汗。
有島も美都もそれでも自分の家庭をきっちり構築し、良き妻、良き夫でいられるからまたタチが悪いですが、そこには結婚相手の安心感があってのもので、タイトルの「あなたのことはそれほど」が意味する所は、恋愛と結婚の性質の差を何で埋めるか?ということに言及していそうです。この漫画を客観で楽しめる人と、入り込んで共感して楽しむ人では全く感じる世界が変わりそうです。
①☆☆☆☆ ②☆ ③☆☆☆

・「夫婦サファリ」 ジョージ朝倉
「テケテケランデブー」や「ピースオブケイク」でお馴染みジョージ朝倉さんの作品。
漫画家の祭田(男)は担当編集の丹下に漫画のパクリを指摘されて脅され、成果物として何故か丹下と結婚し新婚旅行に行っているというストーリー。ハイテンションとトンデモ設定と我が道を往く系の登場人物が面白い。あと無駄に大げさな、きらびやかな比喩的描写、感情表現に、僕は爆笑してます。半年に一度レベルの連載に、僕の期待感は張り裂けそうですが、夫婦サファリでも祭田は丹下のイニシアチブに翻弄され毎回張り裂けています笑 テンションの高い大人計画の演劇を見ているようです。マンゴスチン子。マジでいいからとりあえず続き読ませろ。
①☆☆☆☆☆ ②☆ ③☆☆☆☆

・「元同級生」 都陽子
主人公の亜希子はお見合いで同級生の市原と付き合うことに。イケメンの彼はしかし32にしてこじらせ系童貞だった…みたいな展開です。ズレてる彼側の家族とか、案外リアルな世界でもいるから笑えるんだけど、30歳過ぎてから選択肢を失っていって、しかし立ち向かう敵(相手側の親とか)がどんどん強大になっていくジレンマと闘いつつ、価値観をすりあわせていくような展開になるだろうなと勝手に思ってます。なんか好きですこれ。利己的なダメな男子も必見か?
①☆☆☆ ②☆☆☆☆ ③☆

以上、他に沢山の作品がありますが、すいません、大風呂敷広げた割に後編はこんなかんじです。(追記する可能性あり)で、総評です。

 

20代後半からの、じゃあ自分の価値ってどこに置き直せばいいのって言う、そこが焦点

なんか、「あなたのことはそれほど」でも書きましたが、基本的に客観で楽しめる人と、入り込んで共感して楽しむ人では全く感じる世界が変わりそうなのがFYじゃないかなと。まぁ面白いって思うことは感情移入や、あこがれや興奮で成り立ってるわけだから客観的にっていうのは、カフェでいうところの隣のカップルの痴話喧嘩的な意味です。

で、主に恋愛系のストーリー漫画について述べていきますけど、登場人物たちの最終欲求(ようは目標)をマズローの欲求段階説に当てはめると、1・生理的欲求、2・安全の欲求、3・所属と愛の欲求、4・承認(尊重)の欲求、5・自己実現の欲求で言うところの3~4が強いと思うんです。
ジャンプ系は4~5ですかね。ジャンプ系はまぁ、3、4辺りを基底としてすっ飛ばしてスルーしてるだけな気もしますし、逆に1だったりしますが笑。
ある種1~2が充足された現代の最もコアな層の社会問題の部分とも言えるかなと。(格差社会による2などの不安は尽きないですが、今は敢えてFYを買って楽しめる層という括りにします)

未だ多くの女性が社会的に金銭的に男性に並ぶことが難しいので、自己実現が男性依存的であることの象徴のようにも感じることが、僕にはあります。
例えばモーニングとかは職業漫画に代表される自己実現漫画とか多いし、安野モヨコさんの「働きマン」とか少女漫画のようで属してる部分が違うしみたいなことです。おかざき真里さんの「サプリ」とかある種職業漫画ではありますが、主に恋愛があるし、その帰結として自己実現に向かいますが、それは欲求が昇華したものでしょう。

で、そんなこんなを非現実な状況的誇張なくして描いている作品が多いと思いました。オンナとして外見的価値だけでは戦えなくなってきたり、自己認識と周囲からの認識に齟齬が生まれたり、若く無いと自覚する20代後半からの、じゃあ自分の価値ってどこに置き直せばいいのって言う、そこが焦点な気がします。(まあこれ、容姿がある程度いいこと前提じゃねーか笑 たいてい登場する不細工役は性格も卑屈めに描かれてるのも、実際おいおいとか思うんですが)
てか、皮肉にもFeel Youngて言うてますからね。

 

混沌をエンジョイしだす感覚

よく歯医者とか個人経営の医者に行くと、おいてある雑誌って大抵、女性自身、女性セブン、ミセス、CLASSY、MOEとかだけど、あの女性セブンとか女性自身を個人で買ってるひとっているんですかね。ゴシップが面白いと思えるのって、多分自分の周囲に面白いことがなくて暇なんかなって思ってしまう。基本的に自分が忙しくて充実してたりすれば、時間の無駄だと思うのが芸能界ゴシップ系の存在意義だと思うんですよね。

ま、何がいいたいかっていうと、FY読んでも恋愛はうまくならないだろうとか思ったんです。(いや、そもそも恋愛ツールじゃないですけど笑)ゴシップ読んでも自分に永久にゴシップ訪れませんよね。そんな感じです。
むしろ経験者やまっただ中の人がフィードバックされる既視感を楽しんだりする媒体でなのかなと。こと女性に関してはそう思うんです。漫画表現的な豊かさや面白さはちょっと置いといて。
だって恋愛物の少女漫画って普通、恋の予感とか、運命とか、イケメンとか、隣に王子がみたいなトンデモ設定があって、憧れとか、夢みたいなのを見る部分て大きいと思うんです。特に中学生〜大学生くらいとか。で、それが明日からの活力になったりしますよね。

ところがFYの漫画って、現実感を凌駕するヤな現実を見せられる部分とかあって、もはや混沌をエンジョイしだしたりするんですよね(漫画内で混沌なのか、漫画内の混沌を楽しむのかはありますが)。混沌をエンジョイするには秩序を知ってからの大人がやる事であって、ハイリスク・ハイエキサイトメントな出来事じゃないですか。読んでて活力出るどころか失ったりまどろんで来ますけど僕とかは笑
ま、そんなのが詰まってるのがFYなのかなって一年読んで感じてます。

 

生々しいよ、女性って…

男が読んで面白いのはFY全体が醸しだしてくる不穏なオンナ臭みたいなのを感じ取ったら面白いんじゃないかと思ったんです。
オンナが不穏なのか不穏な妙齢に達したオンナが登場してるのか、あるいはその両方だったりしますけど。

漫画の中にも、超計算高いオンナとか、外部依存型のイカレポンチみたいな雰囲気ヤリマン(当人はヤリマンとは思っていないものの雰囲気に流されて、結果割と男に抱かれる様な人)とか、逆にしょうもない男の呪縛から全然抜け出せないオンナとか、マジかよ、そんな奴いるか?ってキャラクターが登場します。…と思っても僕の周りには実際いますし、現実にはそれ以上の方が…。

男なんて狩り行って己とチームの命守る闘争心とあとセ_クス脳ですけど(単純すぎるかw)、彼女らはその間の村の和平と安定を保ちつつ、子どもを最も優位にたたせる政治をしないととかね。精子発射ドーンで子どもいっぱい増えたー!!な性別じゃないってことですよ。強ええやつ見て、オラワクワクするとか、お宝探して海に出て仲間が大切(号泣)じゃないんですよね。営業目標に向かってPDCAサイクル回すのがもっぱら男だと。

いや、正直FY読んで女性イタイわ〜みたいな、恋愛漫画読んでないで恋愛しなよ、みたいな感情なくもないんですけど、それは僕的には、カイジとか底辺系漫画、ギャンブル漫画、島耕作みたいなのが面白いと思って毎週楽しみにしてる男性もイタイわ〜って思うのもあって、朝の通勤列車で漫画読んでねーで英語の勉強とか経営の勉強しなさいよって感覚と並列なんですよね。
娯楽として楽しむだけより、なんか受け取ろうよ、考えようよ、みたいな余計なお世話感覚が僕にはありまして。

さぁ、ということでたまにはFYで女性ごころの混沌と思念を受取り、現実世界での身近な女性の言動の真意を探ってみてはいかがでしょう。仕事とかに関係ないからこそ真剣に考えれば考えるほど面白いと思います。

 

 

 



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