初めて大人少女漫画雑誌「FEEL YOUNG」を買った俺(27)の右往左往ぶり。

元?アニメ背景マンのイラストレーターをしている男友達のススメで、大人少女漫画雑誌「FEEL YOUNG」(以下FY)を買ってきました。

本屋さんで久しぶりに変な汗かいた。。。

FYは月刊誌でして、過去には、

・ハッピーマニア   安野モヨコ
・ピースオブケイク  ジョージ朝倉
・ヘルタースケルター 岡崎京子 ※映画公開間近
・サプリ       おかざき真里
・うさぎドロップ   宇仁田ゆみ

などが連載されていたよう。映画やドラマ化もされた(されている)有名な作品が並びます!自分は基本漫画読まない人間なのですが、漫画は好きで、薦められたら何でも読みます。何事も経験!!って大げさか笑

 

 

さて、まずは全体の印象。

いきなり、懸賞で当たる女性ものに衝撃!!香水やルームウェア、ボディクリームなど少年雑誌からは考えられないザ・女子なモノが並び、思わず「ほおが紅潮」しました爆。
内容ですが、気が付いたのは、男が描いたり表現したら(映画でもなんでもね)ネガティブとかねばっこい感じになってしまいがちな状況を、あっけらかんと見せられるって言うのが女性視点漫画及びアラサー女性向け?の特色なのか、衝撃でした。
「夫の片思い」のストーリー自体や、「LOVE DOLLS」でのおっさんとのセックスシーン、「Hatch」で合コンに来た男3人が彼女持ちだった瞬間とか、「スコール」のav女優の展開とかね。
男ってやっぱり欲望と妄想とプライドで世界を構築しがちで、コレはジャンプ的な少年漫画や、映画で言う男世界系とでもいうべき、アクション、SF、パニック、戦争などのジャンル、まぁ大きく言えばマネーパワーと弱肉強食な社会のハリウッド映画の大作に総括できるのかもしません。結局それは、非日常=村の外、に生きた男どもの狩人の性質やフロンティア精神が未だ潜在的に健在であることから来ているのかも。日常=村は女性に預けてね。
で、そういう男視点で描かれた男の弱点、ここでは、いけてない中年おっさんのセックス、彼女持ちを隠す事って、引け目があってモジモジするか、逆にプライドで覆い隠す描写になりがちな気がするんだけど、アラサー女性向けにかかればここが案外ドライで、それを受ける女性側も男が思ったよりドライって感じがめっちゃ新鮮でした。この『男が想像する以上に女性側がドライ』ってなかなか男性作家が突っ込めない、突っ込む距離感が計れない要素だと思う。
ここがFYを来月も買おうとか思ってしまった、最も面白かった要因。

でもそのお勧めしてくれた友達は今月はイマイチと言ったのも頷ける、ニュアンスばっかの漫画も多かったかも。絵が下手でもストーリーが面白いか、絵がうまくて普通に読めるレベル…に達してないよ、みたいなね。あ、でもコレ、どの漫画雑誌でもそうか。映画の短編集みたいなもんかもね。若手が実験と習作を繰り返す土壌を残しておくのはめっちゃ大事ですよね。

で、個々の感想。
●トラップホール ねむようこさん
絵とストーリーのバランスと言うか安定感がめっちゃあった。そういやあの、女性漫画に多いフキダシの横にちょこっと手書きで描く台詞って、映画で言う、画だけで見せる芝居の部分なのかも。主人公の「でも一応…婚約を…」(うわハズかし)←これとか、「流れが来たから乗っとくかーってカンジだよー」(淡々と。)←これとかね。これ入るとより人物の真意の感情の流れが掴めるし、逆に作者さんも相当流れを知覚して描いてる事がわかる。漫画ってコマだから、パッと展開が跳ぶ事はあってもスーッと読めちゃうのは、真意の感情がきちんと表層的な会話の中についてきてるからなのかも。それって複雑な人間を描く上で大きな武器だ。新連載なのでこれから楽しみです。

 

…読まないとわかんねーよ!!って感じですよね、すみませんが…続けます!笑
●BET. 山崎堂々さん
男が主人公になるだけでここまで悩める事が違いますかやっぱり!っていう再認識として面白かった。やっぱ男は社会や労働と向き合う事がベースになっちゃうんですかね~。男主導の恋愛ものだと、主人公は既に仕事や端麗な容姿なんかを既に持ってるか、駄目男だけどなぜかモテる(ジャンプ系とか?理由などないやつ笑)、が多いよね。

●ひばりの朝 ヤマシタトモコさん
全て悪いのは自分です、が作品中のモノローグと絵の全てに表出してて、痛かった。うつむき続け、目線を外しまくってそれを助長して。うぎゃーっとなった笑。男性作家なら痛すぎて避けたくなるリアルがあって、それってさっきの女性側だからリアルにドライってことの真逆で、女性側だから死ぬ程痛くできるんだろうと思った。男が描いたらここまでしづらい。映画でそれやってたのは岩井俊二か!?

●どれがいい いがわうみこさん
今月ので一番面白かったかも。女の子の気持ちの揺らぎ、会話の断絶がリアリティあって。絵が微妙なんだけど、下手とかいうより、主人公の他人との距離感そのものが画になってるって感じ。無表情なのも現代的。いわゆる頭でっかち現代人の特質というか。今って唐突だと思うんだよね、喜びも悲しみも怒りも。それって人間関係を密に作らない分、誰の前でも大きめに演技しないといけなくて、それがちょっと気を許した相手になった途端、溢れ出すからなのかもって思った。これはこの漫画だけに言える事じゃないけど。
ワンピースとかってこの逆だよね、言いたい事を相手構わず言う、欲望をそのままさらけ出す、笑いたいときに笑い泣きたいときに泣く、で、それができるのが仲間だ!みたいな。やっぱりそう言う人間関係に憧れてる部分も絶対的にある訳で、それをやってくれるのが気持ちいいみたいな。仕事上と酒飲んだらで最も性格変わるのが日本人!?

●ジンジャーハニー 元町夏央さん
典型なアラサー漫画とみたが笑。未婚のアラサーっていわば従来の枠組みで言う男性的要素=仕事・プライドを吸収しつつ、女性的価値観でそれを中和して均衡を保ってる印象があったり。そのスイッチのメタファーが、襟付きシャツ、ショートヘア、メガネ、背筋であって、デートシーンでは胸の開いたニット?チュニック?、メガネ無し、妹と同じ姿勢(上半身を突き出す)の発現でこなす。細かいけど読み切りだから端的に、ちょっとステロタイプだけど、でもでも、よく伝わるいい話だと思った。仕事に行く時は一ページ目みたいに気合いが必要な弱さと化粧武装をしてね(働きマン的な)。妹のフワフワ感て、ちょうななめの姿勢とあがっりぱの口角から来てんのかな。男…ちょっとアホばっかりやな笑、だから成立してる部分あるのですけど。

●夫の片思い 柏木ハルコさん
着眼点おもしろいなと思った。題名がストレートすぎてひねりが足りない気はした。髪を切る事にもうちっとフィーチャーしてサブテキスト(いわばメタファー)な扱いにしたらもっとストーリーの行間が出て深くなる気がした。でも夫婦二人の外見的なキャラクターはすげーストーリーとマッチしてて共感できた。

●はぐれた春の最終電車 平尾アウリさん
キャラクターがかわいい、それにつきました。遠景の背景が残念すぎるけど。浅野いにおさんみたいに加工写真にしちゃえばいいくらいだと思ったけど、人物の柔らかさとか、あとはFYには合わなくなりそうだな。でも長所のばしていく方が大事だと思うんだけど。短所は捨てて。手をつなぐってことがフィーチャーされてるみたいだし、さらに題名生かすなら、最後のページ上段の男の子の台詞は「はぐれない」ってことをキーワードに何か言った方が、まとまった気がする。大丈夫ってのはいいように使えすぎる言葉かも。ラスト3コマも女の子の二人のアップか女の子のアップにした方が絆が見えたのではなかろうか。(言いたい放題すみませんが笑)

●はしっこの恋 町麻衣さん
設定が面白いから、ネタに困らなさそう。ギャグと恋愛とドラマのメリハリがもっとあったら絶対面白くなる!この話がなのかもしれないけど、人物の環境が平和すぎて、何かに立ち向かう葛藤が薄いのかなぁ。恋にも彼女の仕事を手伝うにも壁がなかったというか。ラストのコマだけ異常にクオリティ高くネェか笑

●Hatch 村上かつらさん
割と面白かったな~。恋愛慣れ、合コン慣れ、飲み会慣れした女性からじゃなくて、25歳すぎた恋愛未経験者の合コン、アルコールへの視点が新鮮だった。登場人物みんなに嫌みがなくて、それがいいのか悪いのか。でもテンポよかった。
近頃の25歳以上へのネットの記事やananとかって、相変わらず前提が、多少の恋愛、仕事経験あるリア充層によったものが多い気がしてて、違和感があるんだよな~。「ひ・りあじゅう」っていうカルチャー誌出したら売れそう!←漫画と関係ない話です。

何作か飛ばしてしまいましたが、こんな感じです。

なんか理性中心の毎日でごわごわになった頭に、オルタナティブな右脳を注入したって感じで、脳みそがちょっと春色に香り立ちそうでした。でも同時に鮮血のような生々しい鉄くささも感じます。女って結局、その・・・うん・・・わからん!!!
来月号も楽しみです!



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